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右向きにシッツしている盲導犬のイラスト
ボランティア リレーエッセイ "ボクだって わたしだって おりこうなんだもん"
このシリーズは、盲導犬の繁殖犬、パーピー(盲導犬候補生)、キャリアチェンジ犬(盲導犬にならなかった犬)、盲導犬引退犬などのボランティアさん達による「うちの子自慢」と言うべきリレーエッセイです。
最新号  第8話  第7話  第6話
"ボクだって わたしだって おりこうなんだもん" バックナンバーへ   読み物集のメニューページよりリンクしています。
東京メトロ銀座線青山1丁目駅ホームでの盲導犬使用者の転落事故に関する声明

ユーザー リレーエッセー "あいつと私"
このシリーズは、"あいつと私"と題して、使用者にいつも寄り添い、新しい世界へ導き、幸福な光景を見せてくれる盲導犬と使用者との幸福な日々や切ない別れなど、盲導犬(あいつ)と使用者(私)の深く暖かい絆が綴られています。
"あいつと私"バックナンバーへ   読み物集のメニューページよりリンクしています。
交流会開催費補助制度(平成28年6月1日改正)を更新しました。
 
 
平成28年度 執行部組織
 
★ 第22回総会(平成28年5月)で承認されました、全日本盲導犬使用者の会 『規約』と『役員選挙管理規定』が更新されました。
 
新会長としての抱負と願い 郡司七重 平成27年6月
 
★ 日本補助犬情報センター 「補助犬受入実態の把握および阻害要因の調査報告(補助犬ユーザーアンケート調査編)」(外窓で開く)
 
★ 全国盲導犬施設連合会 情報誌 DUET25号・盲導犬情報第16号 (外窓で開く)
 
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鹿児島大会にて、盲導犬たち No,7鹿児島大会にて、盲導犬たち No,8
 

ボランティア リレーエッセー " ボクだって わたしだって おりこうなんだもん ! "

第8話 "わたしだって おりこうなんだもん !"

ラビと過ごした十か月

運命の出会い

8月、お泊りでの2カット とってもうれしそうー 私は小さい頃から、小型動物から大型動物まで何でも大好きでした。でも犬を飼うという事は、犬の命を預かることだし、一生最後まで責任を持てるのか、不安に思っていました。そんな時パピーウォーカーという制度があることを知りました。そして夏休みに関西盲導犬協会へ見学に行きました。しかしパピーウォーカーの希望者は多く、一年程待たないといけなかったので、自動車の運転に自信がないお母さんには運転の練習、私は、愛護センターで犬や猫などの殺処分の現状などを勉強することにしました。そして家族でたくさん話し合いをしました。
 それから待つこと一年、いよいよ子犬が来る日は、なんと私の誕生日で、子犬の名前はR胎の子でラビ、私の名前 りこ と同じRから始まり、とても運命を感じました。
 一日目は、これから十か月、ちゃんと育てていけるか、犬を飼ったことがないので大丈夫かと心配はありましたが、いざとなってラビを見たら、かわいすぎて、不安が吹っ飛びました。しかも私が望んでいた黒ラブの女の子だったのです。

ラビの性格

 普通は、引き取ってから一週間ぐらいは、親や兄弟姉妹と離れてさみしくて泣くと聞いていましたが、ラビはゲージに入って、すぐに疲れて寝てしまい、この子は大物かも と思いましたが、しばらくすると、実はビビリだということが判明。コング(犬のおもちゃ)が転がるだけで飛び跳ねビビリ、何をするにも好奇心より先に怖がる子でした。

ラビの成長

 ギャー、朝起きるとトイレシーツがビリビリに破れ、一部がなくなっていました。食べている・・・ それが最初の心配事でした。その他にもサークルやガードを多少かじったりはしましたが、ラビはとてもおりこうさんで、悪いことはそれ以外ほとんどしませんでした。
 ワンツー(排泄)だけは、なかなかトイレでしてくれませんでしたが、7か月を過ぎるとワンツーも家ではしなくなり、朝夕のお散歩前に、自宅前のガレージできちんとできるようになりました。お留守番も一度も悪さもせず、大人しく待てる子で、とても助かりました。食事をする時も、すぐにハウスに入って食べることを覚え、「ウエイト」もすぐに出来るようになりました。怖がっていたコングも、今ではガリガリかじり、振り回して遊んでいます。

苦労の日々

 食事をする時、小さいうちは早くたくさん食べたくて、お皿に足まで入れて、口の回りや耳まで、ベチャベチャにして食べるので、食べた後が大変でした。一番の苦労は、なかなかワンツーをトイレでさせることが出来ず、本当に一日中ワンツーの後始末ばかりしていました。忘れもしません。初めてのパピースクールの日、みんながラビの事を見ている目の前で堂々と?おもらしをしました。「カム」と呼んで来る練習の時も、他の子は呼ばれたら行くのに、私が呼んでも全く来ず、他の犬や人のところを回り、好き勝手に探索をしてしまいました。私はラビがとても賢い子だと信じていたので、ショックと恥ずかしさで たまりませんでした。ところがある時、ユーザーさんとの交流会がありました。その中で、時間を自分で決めて いかに決めた時間の通りに来させることが出来るかというゲームがありました。私はラビを呼んでも絶対に来ないだろうと思っていました。ところが「ラビ」と呼ぶと一目散に私のそばに来てくれました。思ってもいなかった事なので、嬉しくて仕方ありませんでした。散歩の時はいまだに、人が大好き過ぎて飛びつきますが、日々成長していくラビに、喜びを感じています。

一週間の間、そして別れ

 ラビのクセなどを直して、状態を見てもらう為に、一週間程盲導犬協会で預かってもらうことになりました。私はとてもラビの事が大好きだったので、学校から帰ってきても いないことが寂しくて仕方ありませんでした。しかし協会から帰ってきた時、トイレもちゃんとできて、協会ではとても賢かったと聞き、とても嬉しかったです。いまだに人に飛びついたり、におい取りをしたり、問題行動は直せていませんが、愛情はたっぷり注ぎました。協会に預けていると、とても賢いと聞いていたので、盲導犬になれると信じています。別れるのはとてもさみしいですが、ラビ、盲導犬になっても、私たちの事を忘れないで。そして旅行に行ったことも・・・。本当にラビと十か月、とても楽しかったし、勉強になりました。次のところへ行っても たくさん愛してもらってね。またどこかで会える日を信じています。十か月間ありがとう。


 

第7話 "ボクだって おりこうなんだもん !"

パピーウォーカーの思い出話

盲導犬をリタイヤして帰って来た3頭の息子たちと のーんびり PW(パピーウォーカー)を始めたのは21年前です。当時息子10歳、娘7歳。引っ越したばかりの頃、近所のPWさんに家の中での様子を見せてもらい家族会議の結果、盲導犬訓練所に申し込みました。犬を飼うのは全く初めて。まして家の中で飼うなんて不安材料がいっぱいでした。訓練士さんからは子供が小さいと犬は自分の方が先に大きくなるのでリーダーになることがあると言われました。最初の子は正にその通り。育て方もよくわからず知らず知らずのうちにパピーのペース。特に娘はよく泣かされました。でもいつもそばにパピーがいて兄弟のような存在で、いざ終了が決まると泣きじゃくり毎回悲しい思いをしながら12頭のパピーを送り出しました。そしてパピーを通して沢山の出会いがありました。

 当時PWの存在は、よく知られてなかったけどドラマの影響で一躍有名になり学校での講演やイベント会場に声をかけてもらいボランティア仲間と積極的に啓発活動に出かけました。募金活動でもパピーは大活躍。「賢いね、がんばりや」と募金をしてもらう度にしっぽを振り振り満面の笑みでご挨拶。回を重ねるごとに盲導犬の理解も深まり、沢山の人とのふれあいは『人間大好き』パピーにはとても貴重な体験となりました。ボランティアの輪も広がり今でも続いているのは素晴らしいことだと思います。

 思い出深いのは7頭目パピー、トゥルーのユーザーさんが地元合唱団のコンサートにパピーも一緒に招待して下さったことです。何の経験もないパピー、音響に興奮しないだろか? 舞台の上でおしっこをしないだろうか? 最後までハラハラしましたが何事もなく『グットボーイ』で皆さんに感心されました。そしてユーザーさんの横にハーネスを付け誇らしげにいるトゥルーの姿には再会するたび感動しました。懐かしい思い出です。トゥルーを含め育てたパピー8頭が天国に旅立ちました。

 現在我が家では、盲導犬をリタイヤして帰って来た3頭の息子たちとのんびり過ごしています。この子たちの最期を見送るまで、まだまだ思い出話は続きます。


 

第6話 "わたしだって おりこうなんだもん !"

プラ船で水遊びをするパピー パピーは、クシャクシャの笑顔です 私達が初めてパピーを預かったのは、今から11年前の2005年2月のことでした。まるで赤ちゃんを迎え入れるように事前に準備した、ケージ、食器、オモチャ。今日からそれらを、実際に使用するのです♪( ルンルン)。どんな子だろう? 男の子かな? 女の子かな? 毛色は何色かな? 訓練センターに向かう車の中で、二人の娘達と話しが尽きません。そう、これから暫く、夜鳴き、寝不足、お漏らし、甘噛み、そんな仔犬特有の行動に、私達が泣く事になるなんて思ってもいないのですから、頭の中はお花畑でいっぱいでした。そう、私達 は何も知らなかったのです。仔犬についても、パピーウォーカーについても、盲導犬の一生についても。犬を期間限定で預かる、その程度にしか考えていませんでした。

 委託式で、ブリーディングウォーカーさんから愛情いっぱいのお手紙と、夜鳴きの助けになればと、母犬の匂いのついたタオル、そして、ウェーブと名付けられた仔犬(イエローの女の仔)を直接、手渡しされました。ウェーブを受け取り、いよいよ自宅へと帰る時、見送ってくださったブリーディングウォーカーさんの目には、光るものが。ここで初めて、大変なものを預かってしまった(汗)と、気が付いたのです。私達は、ただ単に犬を預かったのではない。ブリーディングウォーカーさんを始め、盲導犬育成事業に関わるたくさんの人の想いと共に、ウェーブを預かったのだ。これは命のリレーなんだ。命の重さ、責任の重さを感じた、出会いの日でした。
 ウェーブというバトンを受け取り、走者になった私が心に決めたこと。それは、犬と過ごせる時間が限られているからこそ、とにかく一日一日を楽しく、精一杯、過ごそう。明日のことも、一年後の別れのことも考えず、今日のことだけを考えよう。ウェーブと、今を楽しもう。そう決めて、実際ウェーブと過ごした時間は、とても充実していて楽しかったです。私達にとって、かけがえのない時間となりました。そんな時間を送るうち、たった一匹の預り犬が、いつしか私達にとって、大切な大切な家族の一員となっていったのです。
 そして一歳を迎えたウェーブは、年が明けた2006年1月、訓練犬となる為、訓練センターへと帰って行きました。ウェーブが居なくなり、寂しくないはずありません。ワンツー(排泄)も、シットも、カムも、ウエイトも分からなかった仔犬が、人と、こんなにも心を通わせるまでに成長したんですもの。でも、そのことさえ、誇らしく思えるのです。私の心の中は寂しい気持ちだけでなく、気が付けばいつの間にか走り切っていた達成感と、次の走者へと無事にバトンを渡すことができた安堵感と、ウェーブからの贈り物でいっぱいでした。溢れる涙は悲しいからではなく、楽しかったから。「ありがとう」って流れる涙でした。

 今日という日は二度とないから、今を大切に生きる。

 当たり前のことだけれど、つい忘れがちなことで、でも、とても大切なこと。その大切なことを、仔犬から教わりました。私達はウェーブが教えてくれたことを胸に、その後、ビルボ、パレオ、オヒナ、ルイと、4頭のパピーと過ごしました。
 同じ子は2頭と居ません。どの子も私達にとって、我が家を巣だって行った子供のような存在です。

 現在は、再びバトンが巡って来るご縁に恵まれ、一頭目のパピー、ウェーブ(盲導犬引退犬12歳)と、5頭目のパピー、ルイ(キャリアチェンジ犬8歳)と、暮らしています。二度と戻らない今を、一緒に感じながら。

東京メトロ銀座線青山1丁目駅ホームでの盲導犬使用者の転落事故に関する声明

 平成28年8月15日17時45分ころ東京メトロ銀座線 青山1丁目駅 渋谷方面ホームから盲導犬使用者の品田 直人氏が転落、死亡するという大変痛ましい事故が起きました。
 被害者ご本人はもとより、ご家族様に深く哀悼の意を表します。

 駅ホームは視覚障碍者にとって欄干のない橋を歩いているような場所です。盲導犬使用者の私たちも転落しましたら命がないか、或いは大きな怪我を負うことは必定な場所です。それだけに私たちはパートナーの盲導犬との慎重な歩行を行っていますが、その駅ホームによっては狭い場所に柱やベンチ等、多くの障害物があります。その上、電車に乗り降りする人等、本当に多種多様な利用者が行き来し、非常に危険な場所であります。
 特に駅ホームでは、走行する電車の音が反響し、時にはホームでのアナウンスが聞き取れない場合が多々あります。
 そんな悪条件が重なると、私たち盲導犬使用者は現状判断ミスをしてしまうことさえあります。
 もちろん同伴する盲導犬は決してスーパードッグではありません。あくまでも私たち使用者の指示により、彼らは自分の能力を発揮するのです。
 盲導犬使用者にとって、安全、安心できる歩行、各種交通機関を利用しての安全、安心できる移動は、日常的に強く切望するところです。

 今回の東京メトロ銀座線 青山1丁目駅ホームから盲導犬使用者が転落死したという悲報を受け、私たち全日本盲導犬使用者の会は、より安全に、より安心できる駅ホームを利用するために、次のことを強く求めます。
 

一 ホームドアの早急な設置と、ホームの点字ブロックの再点検等、ホーム上の再度の安全点検をすること。
一 すべての駅ホームに安全監視員など駅係員の人員を増やすと共に、その在所時間帯を長くすること。
一 ホームでの歩きスマホや、点字ブロック上の歩行を妨げる行為等、迷惑行為を強制的に禁止すること。
一 すべての駅に内方線付き点状ブロックを敷設するとともに、視覚障碍者がホーム上の点字ブロックを踏み越え、線路側により近い場所に足を踏み入れたことが、自分自身の足裏の感覚で確実に判断できるよう、ホーム端の部分の床材を容易に判断可能な材質にすること。
一 盲導犬訓練所において全ての盲導犬のフォローアップを定期的に行うことを義務付けること。
一 駅のホームや、各種交通手段の利用等、社会の中で多くの人々に盲導犬使用者を見守り、危険に遭遇しようとしている場合には、速やかに声がけや援助をしていただけるよう私たち盲導犬使用者も強く社会へ啓発、啓蒙に努める。
一 盲導犬使用者が二度とこのような悲惨な事故に巻き込まれないよう、私たち使用者も、より安全な移動に努めて行くと共に、関係各機関に対し安全対策を計るよう強く求める。

平成28年度 執行部組織

 会長 郡司七重
 副会長(事務局担当) 蛭田友子

 理事 会計部 生長善治郎
 理事 情報部 山本誠
 理事 会報部 すきっぷ担当 溝尾智重子
 理事 会報部 池田純
 理事 問題対策部 杉元忠幸
 理事 問題対策部 杉元あけみ
 部員 問題対策部担当 栗田陽子

 監事 森田富廣(とみひろ)
 監事 内藤夏子

 相談役 清水和行

「新会長としての抱負と願い」


 「全日本盲導犬使用者の会」を2015年度から1期2年間舵取りを担わせていただくこととなりました郡司使用者の足元に伏せて待機する盲導犬七重です。
私は盲導犬と生活するようになってほぼ35年となりますが、この間には社会の中での盲導犬を取り囲む環境には大きな変化がありました。 その一番大きな変化は補助犬法という法律で私たちの生活が守られるようになったことです。
 ただ私は時々守られていることが、私たちの日々を傲慢にさせてはいないだろうかと思うことがあります。 「補助犬法」という法律を前にかざせば、何事も受け入れてもらえる、許されると勘違いをしているのではと思うような使用者に遭遇するとき、とても哀しい気持ちになります。
 私たち使用者はもっと謙虚にパートナーのコントロールに励み、もっとひたむきにパートナーとの前向きな生活を目指さなければならないと、私は考えます。 「権利」を主張すれば、必ず「義務」がその裏づけにあるように、私たちは「補助犬法」という大切な法律をしっかり抱きながら、使用者としての強い自覚を持って足固めをしてこそ、その上に未来への発展的展望を図られるのではと私は思うのです。
 この願いを基本軸として「全日本盲導犬使用者の会」の未来の基礎作りに取り組む、それが私の会長としての任務だとも受け止めています。 この思いのこもったバトンを次の時代を担う人たちに手渡す、これが当面の会長としての私の努めなければならない方向性と信じて舵取りをする、これが私の強い意志です。
 どうぞ私のこのあふれるような想いをご理解いただいて、皆々様の暖かな応援をよろしくお願いいたします。