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第10回全犬使会総会および交流会(宮城大会)
去る11月23・24日の両日、日本盲導犬協会仙台訓練センターを主会場として、表題のごとく宮城大会が開催されました。
第10回全犬使会総会および交流会(宮城大会)報告
情報部 首藤敬吉
協会の建物 入り口にある本物そっくりの盲導犬のマスコット二頭 盲導犬使用者の会のプレート
ホテルでの集合写真

 去る11月23・24日の両日、日本盲導犬協会仙台訓練センターを主会場として、表題のごとく宮城大会が開催されました。
 今年は全犬使会が発足して10年目を迎え、また「身体障害者補助犬法」の完全施行が実施されたこともあって、記念に残る大会となりました。
 全国各地からの参加者は、会員と付き添いなどを合わせて71名(盲導犬49頭)、仙台空港と仙台駅から送迎バスに乗って、会場となる仙台訓練センターに集まりました。
 訓練センターを会場に行うのは初めての試みです。またオープンして間もないということもあって、参加者の関心の一つともなっていたようでした。
 開会式は、開始が定刻の2時を少し遅れたものの、栗田氏の司会で滞りなく進められて行きました。
 まず、本会会長の清水氏、次に日盲仙台訓練センター総務部長の佐々木氏の挨拶がありました。
挨拶 挨拶2
 清水会長は「十年一昔と言われますが、新たなスタートの年でもあります。積極的・建設的な意見を期待します。」と述べ、また総会を支えてくださる職員ならびにボランティアの皆さんへの謝意を表しました。
 佐々木氏は「補助犬法が完全施行となりましたが、当センターでは東北の地域に密着した活動をして行きたいと思っています。」と、参加者への歓迎の言葉に加えて話されました。
 つづいて感謝状の贈呈が執り行われ、「犬と歩いて」の出版に当たりご尽力くださった石黒謙吾様と多年にわたり本会に多額の寄付をいただいているマスターフーズ様に感謝の意を表しました。
 当日ご欠席となられましたマスターフーズ様からは全犬使会10周年を祝い今後の発展を祈念する旨のお手紙をいただいており、それを藤原氏が代読しました。
 会場内は、感謝の気持ちを表す参加者からの大きな拍手で包まれていました。
1. 総会報告
 開会式に続いての総会は、山形県の武田氏が議長として選出されました。ぴりっとした緊張の中にも出席者をリラックスさせる暖かな雰囲気のある議事進行だったと思います。
報告を聞く参加者のみなさん1 参加者2
 以下、議案につき概略を記します。
第1号議案: 前年度活動報告 (清水)
・各種会合、交流会、出版、医療費補助、各部の活動状況などの報告と説明。
第2号議案: 前年度決算報告 (栗田)
・代読。
第3号議案: 会計監査報告 (郡司)
・適切な執行が行われ、経費節減の努力がされている旨の報告。
※ 一喝審議の結果、上記議案は承認されました。
第4号議案: 今年度活動計画案報告 (清水)
・各種会合、交流会、名簿作成、医療費補助、各部活動計画、Gネット支援についての報告と説明。
・交流会(長野大会)の補足説明 (山井)
第5号議案: 今年度予算案報告 (栗田)
・代読。
質疑応答 (抜粋)
・ Q1: 介助犬・聴導犬の団体との関わり方について、どのようにして行くのか?
  A : 情報収集に努め慎重に対応する。
・ Q2: ハーネスの補装具化が挙げられているが、その必要性はどうか?
  A : 会員からの要望もあり、会としてこれを伝えて行く。
・ Q3: 会員名簿に電話番号を載せない方が良いと思うが、メリットは何か?
  A : 電話は、だれもが利用しやすい連絡方法である。
    しかし、希望があれば、電話番号を載せないようにするという方向で取り組む。
・ Q5: これまでのGネットの活動と将来性、本会との関わりについて、どのように考えれば良いか?
  A : Gネットは、自主的に集まった各協会の若手訓練士が、視覚障害者への情報伝達について実際的な研究をしたり、盲導犬の訓練方法についての実践的な情報交換を行っている。
 本会としては、資金的な支援と、そうした会合への参加によって、ユーザーとしての立場からの意見を伝えて行けるようにしたい。
※ 一括で、上記議案は承認されました。
2. 講演会報告
講演をする児嶋氏 小松氏の後援に聞き入る参加者 参加者を正面からとった写真 後援を進める小松氏
 今回の大会では、次の二つの講演が行われました。
(1) 「若手訓練士の夢」
    日本ライトハウス行動訓練所 児嶋秀夫氏
(2) 「テレビドラマ〔盲導犬クイールの一生〕の製作現場から」
    NHKエンタープライズ21 小松まさよ氏)
 児嶋氏は講演の初めに「私たちの夢・目標というのは『使用者の方々へのサービスの質的向上、これ以外になく、今日お話しすることは、それを目指すための一つの方法であり、若い世代の一つの大きな流れである』ということです」と前置きされて、Gネット設立に至る経緯と今後の課題ということについて話されました。
 「Gネット」とは "Guidedog service and rehabilitation network" のことですが、これは正式な成立前なので仮称ということになります。
 全国九つの盲導犬協会には、現在75人の歩行指導員や訓練士がいます。そして、その70パーセント以上が20代から30代前半の若い世代の人たちです。
 そんな中で、協会の垣根を越えた勉強会を1月に大阪で持ちました。五つの協会から27人の参加があり、情報交換や訓練方法の披露など有意義な時間を持つことができました。
 交通費や滞在費は、全て自己負担です。それでも27人もの参加を得られたということは、熱意の表れであり、他協会への関心の高さを示すものだと思います。
 2回目は仙台でこの8月に行いましたが、この2回の勉強会を通して感じたことは、「継続して行くこと」が一番大事だということです。
 また、この活動が全国的に波及し機能して行くためには、広く参加を求められる組織的な活動が必要であるということです。
 今後のテーマとしては
(1) 交換される訓練方法などの情報を文書化して行く。
(2) 実際の使用者にもGネットへの参加を呼びかけて行く。
といったことが挙げられます。全犬使会からの支援は、これらのことを進める上での大きな力になると思います。
 Gネットは未だ未熟な状態ですが、回を重ね、より成熟度を高めて行きたいと思います。
 以上が、児嶋氏の講演の骨子です。その後の質問会では多くの質問や激励が参加者からあり、Gネットへの期待の大きさを感じさせられるものでした。
 次に小松まさよ氏の講演では、「盲導犬クイールの一生」の放送に至るまでの苦労や感動、放送後の反響についてのお話しを伺いました。
 小松氏がこのドラマをプロデュースしようと思ったのは、何の予備知識もなく手にした原作の本を読んで、次のことを知り、このことに驚きと感動を覚えたからです。
(1) 盲導犬としての成長には多くの人たちとの「愛」があり、人間と何ら変わらない。
(2) 訓練されて盲導犬となるのではなく、その後の使用者とのコンビネーションがあってこそ、盲導犬を誕生させることができる。
(3) 盲導犬は、使用者と歩くことが嬉しい。
 「盲導犬クイールの一生」はドラマであり、実際にはない出来事も脚色しましたが、気持ちを大事にして視聴者に伝えたいということで作製しました。実名を使ったのも、そのためです。
 配役も、真剣さや熱心さということを第一に考えました。
 問題になったのは犬をどうするかということです。実際の盲導犬の吹き替えを用いた場面もあります。
 放送直後からの反響は大変なものがあり、クレームもいくつかはありましたが、その90パーセント以上がお褒めのものでした。
 と、具体的に例を挙げてお話しされました。
 おわりに、福祉以前のこととして、障害のある人が困っているようなら気軽に声をかけ、また障害のある人も気楽に手助けを求められるような社会でなければならないと、このドラマの製作を通して感じられたことをまとめられました。
 その後の質問会でも、活発な発言があり、いろいろなことを考えさせられる意義深い講演であったと思います。
 講師をされました児嶋・小松両氏に、この場を借りて感謝申し上げます。
芋煮をすくっているところ 芋煮を食べている参加者1 団欒する参加者 おいしさに満悦している参加者
 夜はニュー・ワールド・ホテルに会場を移しての懇親会でのディナー、そして翌日には訓練センター職員の方たちが作られた芋煮と、仙台の味も十分に満喫させていただきました。
 最後になりましたが、本大会の準備・運営に当たられました皆様方ならびにご支援・ご協力を賜りました皆様方に、心より謝意を表します。
 十周年の記念に相応しい心に残る大会になりました。ありがとうございました。

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