2024年度〜 執行部組織
会長: 山本 誠 (やまもと まこと)
副会長: 会計部: 栗田 陽子 (くりた ようこ)
副会長: 事務局長: 水出 智津 (みずいで ちづ)
理事: 事務局: 宮城 かし子 (みやぎ かしこ)
理事: 問題対策部長: 土橋 征之 (どばし まさゆき)
理事: 問題対策部: 西松 伸恭 (にしまつ のぶやす)
理事: 会報部: 大胡田 亜矢子 (おおごだ あやこ)
理事: 情報部: 中嶋 琢 (なかじま たく)
監事: 生長 善治郎 (いきなが ぜんじろう)
監事: 池田 純 (いけだ じゅん)
2016年9月5日
東京メトロ銀座線青山1丁目駅ホームでの盲導犬使用者の転落事故に関する声明
全日本盲導犬使用者の会
会長 郡司 七重
平成28年(2016年)8月15日17時45分ころ東京メトロ銀座線 青山1丁目駅 渋谷方面ホームから
盲導犬使用者の品田直人氏が転落、死亡するという大変痛ましい事故が起きました。
被害者ご本人はもとより、ご家族様に深く哀悼の意を表します。
駅ホームは視覚障碍者にとって欄干のない橋を歩いているような場所です。盲導犬使用者の私たちも転落しましたら
命がないか、或いは大きな怪我を負うことは必定な場所です。それだけに私たちはパートナーの盲導犬との
慎重な歩行を行っていますが、その駅ホームによっては狭い場所に柱やベンチ等、
多くの障害物があります。その上、電車に乗り降りする人等、本当に多種多様な利用者が行き来し、 非常に危険な場所であります。
特に駅ホームでは、走行する電車の音が反響し、時にはホームでのアナウンスが聞き取れない場合が多々あります。
そんな悪条件が重なると、私たち盲導犬使用者は現状判断ミスをしてしまうことさえあります。
もちろん同伴する盲導犬は決してスーパードッグではありません。あくまでも私たち使用者の指示により、 彼らは自分の能力を発揮するのです。
盲導犬使用者にとって、安全、安心できる歩行、各種交通機関を利用しての安全、安心できる移動は、 日常的に強く切望するところです。
今回の東京メトロ銀座線 青山1丁目駅ホームから盲導犬使用者が転落死したという悲報を受け、
私たち全日本盲導犬使用者の会は、より安全に、より安心できる駅ホームを利用するために、 次のことを強く求めます。
記
一、 ホームドアの早急な設置と、ホームの点字ブロックの再点検等、ホーム上の再度の安全点検をすること。
一、 すべての駅ホームに安全監視員など駅係員の人員を増やすと共に、その在所時間帯を長くすること。
一、 ホームでの歩きスマホや、点字ブロック上の歩行を妨げる行為等、迷惑行為を強制的に禁止すること。
一、 すべての駅に内方線付き点状ブロックを敷設するとともに、視覚障碍者がホーム上の点字ブロックを踏み越え、
線路側により近い場所に足を踏み入れたことが、自分自身の足裏の感覚で確実に判断できるよう、
ホーム端の部分の床材を容易に判断可能な材質にすること。
一、 盲導犬訓練所において全ての盲導犬のフォローアップを定期的に行うことを義務付けること。
一、 駅のホームや、各種交通手段の利用等、社会の中で多くの人々に盲導犬使用者を見守り、 危険に遭遇しようとしている場合には、
速やかに声がけや援助をしていただけるよう私たち盲導犬使用者も強く社会へ啓発、啓蒙に努める。
一、 盲導犬使用者が二度とこのような悲惨な事故に巻き込まれないよう、 私たち使用者も、より安全な移動に努めて行くと共に、
関係各機関に対し安全対策を計るよう強く求める。
以上